エスプレッソは機械で簡単に作れると思っている人が多いかもしれませんが、実際のところそうでもありません。
焙煎されたコーヒー豆は毎日少しずつ変化していきますので、その日の朝の状態に合わせて豆の量、挽き具合、抽出温度などを変数として調整します。一日の間でも味が変わってくることがあるので抽出時間が変化したりエスプレッソの状態の異変に気づいたら再調整します。グラインダーのホッパーに残っている豆の量でも挽き具合が変化するので、ホッパーにはいつもある程度以上の豆があるようにします。
ところでおいしいコーヒーを淹れるには「新鮮な焙煎豆を使う」と言われたりしますがこの「新鮮な」の範囲は豆の焙煎度や淹れ方によっても違ってくると思っています。焙煎してから一日、二日は逆にコーヒーの味が全然出ないので少なくとも三日は空けると良いでしょう。エスプレッソに至っては炭酸ガスがある程度抜ける1週間以降が良いと言われています。必ずしも焙煎してすぐがおいしいわけではないんですね。
調整の手間や豆の在庫管理などを考えると、アメリカで流行しているような複数種類の豆でエスプレッソを提供するというのはかなり負担がかかることだと思います。いつかやってみたいですけど。